みなさんごきげんよう。野球大好きHIDEZOです。
最優秀投手に贈られるMLBのサイヤング賞、JPBの沢村賞。似ているけれども全く違うんですね。今日はこれについて書いてみます。
サイヤング賞の由来
以下Wikipediaより抜粋引用します。
デントン・トゥルー・ヤング(Denton True Young, 1867~1955)は、米国オハイオ州出身の投手。右投げ右打ち。188cmの長身から放たれる速球とドロップ(カーブ)を駆使し、歴代最多の通算511勝、敗戦も歴代最多の316敗。入団2年目の1891~1909年まで19年連続で10勝以上を達成。そのうち20勝以上を15回、30勝以上を5回記録。1937年にアメリカ野球殿堂入り。ニックネームの「サイ」「サイクロン(cyclone、暴風)」を略したもの。彼の速球がサイクロンのようにうなりをあげていたことに由来する。打者としても優秀で1896年には.289で3本塁打。1898年の4月20日には1試合2本塁打。1903年には.321を記録。通算本塁打18本、盗塁を29個記録。ヤングの死の翌年1956年に、シーズンの最優秀投手を表彰するサイ・ヤング賞を制定した。
二刀流の大御所ベーブ・ルース。ですがその前に元祖二刀流ヤングがいたのですね。大谷翔平投手にはぜひサイヤング賞をとっていただきたいです。天国のヤングさんは投げて打って走る大谷翔平選手をきっと祝福してくれると思いますよ。
沢村賞の由来
以下Wikipediaより抜粋引用します。
沢村 栄治(さわむら えいじ、1917年~1944年)は、三重県出身のプロ野球選手(投手)。右投左打。日本プロ野球黎明期に伝説的な活躍を見せた不滅の大投手。1934年の日米野球では持ち前の快速球でベーブルースやルー・ゲーリックらメジャーリーグ選抜を手玉に取ったほか、二度の渡米遠征で活躍するなど、”スクールボーイ・サワムラ”として野球の本場アメリカでもその名を馳せた。日本で職業野球が開始されると、巨人の初代エースとなり1936年の初優勝に大きく貢献。1937年春季には史上初の投手5冠輝き、初代最高殊勲選手(MVP)を受賞。のち、史上最多タイの3回のノーヒットノーランも達成している。三度の応召を経て1944年戦死。戦後の1947年に功績が称えられて巨人の背番号14は初の永久欠番に指定される。また、記念として同年に設立された最も活躍した先発完投型投手に贈られるタイトル「沢村賞」(正式には沢村栄治賞)にその名を残している。
ベーブ・ルース、ルー・ゲーリック、ミッキー・マントルを三振に取るってすごいことですよ。沢村栄治投手は150km/h以上の速球を投げていたとも言われています。レジェンドですね。
サイヤング賞は投手の支配力を評価する
2022年は10勝投手のメッツのデグロムが受賞した。18勝のドジャースのシャーザーを圧倒したのである。
それはなぜだろうか?
①圧倒的な防御率 ~点を与えない
「1.70以下の防御率は、過去100年間で11人目」
②圧倒的な打者支配力 ~奪三振が多い、四球が少ない
「防御率2点以下で260三振以上を奪い、50与四球以下で10被本塁打以下の投手は1912年以来、初めて」
③先発としてゲームを作る責任能力
「24試合連続のクオリティ・スタート(6回以上を投げて3自責点以下)と、同スタートを28試合も記録したのは同一シーズンでメジャー史上最高(50投球回以上を対象)」
サイヤング賞と沢村賞の違い、先発完投、勝ち星、投球回数
2022年の沢村賞選考委員のコメントが笑える。引用しよう。
オリックス山本由伸の選出は文句なしだった。選考基準7項目のうち▽15勝以上(山本は15勝)▽150奪三振以上(同205)▽防御率2・50以下(同1・68)▽登板数25以上(同26試合)▽勝率6割以上(同7割5分)の5つをクリア。▽10完投以上(同4試合)▽200イニング以上(同193イニング)の2つはクリアできなかったが、投球回はあとわずかだったし、この2つは誰もクリアできていない。「山本君の成績は沢村賞にふさわしい」と平松委員。山田委員も「突出した成績もそう。存在感というかチームへの貢献度も」と、残した成績、存在感を素直に評価した。 むしろ選考委員が口をそろえたのは、”山本一択”に終わったことを残念に思う気持ちだ。堀内委員長は「対抗馬がいない、1人しか選びようがない。選考とする方とすると楽かもしれません。でも、やっぱり寂しい気がしないでもない」。さらには「今年は両リーグ、投高打低の傾向がありました。その割には勝ち星があがっていない。登板数が極端に少ない。もうちょっと勝ち星にこだわって、登板数を増やして、イニング数をこなしていけば、また20勝というのも夢ではないと思う」と発奮を願った。
現代野球は投手の身体負荷が大きいのです。平均速球速度が145km以上。球種は5種は当たり前。肩肘への負荷は30年前と全く違います。投球数は100級程度まで、中4~6日が当たり前なのです。この条件で打者を完全に支配すれば良いわけです。
先発完投を評価する沢村賞は時代遅れ
そもそも現代野球では投手は完全に分業制なのです。先発投手は球数100球程度、5イニングをめどに試合を作ります。その後2~3イニングを中継ぎ投手(セットアッパー)が投げ、最後は抑え投手が試合を締めるという流れです。先発投手投球数が多いので中5~6日開けて投げるのが通例です。つまり先発投手が9回まで完投するのは相手打線が早打ちして球数が少ない偶然があった時。肘や肩を壊さないようにするために守るのが現代の常識です。先発完投が少ないと嘆く沢村賞審査員はどうしようもありません。
さらに勝ち星は運ですから関係ありません。7回1点に抑えても負ける場合もあります。
相手打者をしっかり抑えても味方打線が0点では当然勝ち星はつきません。
こんなことをしているから若い子はMLBに挑戦したくなる。日本の投手は完成度が高く打者よりもずっと重宝されますので。
老害が古い視点で投手を表彰するのは終わりにして欲しいものです。
サイヤング賞最多受賞者はロジャー・クレメンス
サイヤング賞を獲得した偉大な投手について調べてみました。
以下を引用しますのでご覧ください。
サイ・ヤング賞を1度受賞するだけでも簡単なことではないが、複数回の受賞となれば一時代を築いた大エースだけに限られる。1956年に創設され、66年の歴史を持つ同賞を複数回受賞した投手はメジャー史上21人だけ。そのうち3度以上の受賞はわずか10人しかいない。史上最多はロジャー・クレメンスの7度。ランディ・ジョンソンが5度、グレッグ・マダックスとスティーブ・カールトンが4度で続き、現役のマックス・シャーザーとクレイトン・カーショウを含む6人が3度受賞している。
記者投票での殿堂入りを逃したクレメンスだが、サイ・ヤング賞7度は球史に燦然と輝く大記録である。最初の3度(1986年・1987年・1991年)はレッドソックス、次の2度はブルージェイズ(1997年・1998年)、そしてヤンキース(2001年)とアストロズ(2004年)でも1度ずつ受賞した。
初めての受賞となった1986年はMVPも同時受賞。MVPとサイ・ヤング賞の同時受賞は史上11人しかいない快挙である。ブルージェイズでは2年連続で投手三冠を獲得してサイ・ヤング賞を連続受賞。2年連続の投手三冠はクレメンス、サンディ・コーファックス、レフティ・グローブ、グローバー・アレクサンダーの4人しか達成していない快挙だ。
2004年には41歳で7度目のサイ・ヤング賞を受賞。アストロズは当時ナ・リーグ所属だったため、両リーグでの受賞を達成した。これはクレメンス、シャーザー、ロイ・ハラデイ、ジョンソン、ペドロ・マルティネス、ゲイロード・ペリーの6人だけが達成している。
5度受賞のジョンソンは、マリナーズ時代の1995年に受賞したあと、ダイヤモンドバックスと4年契約を結んだ1999年から4年連続受賞という離れ業を演じてみせた。いずれの年も両リーグ最多の奪三振数をマークし、2001年には歴代3位の372奪三振。この年はワールドシリーズ制覇も成し遂げている。
マダックスは1992年から4年連続で受賞した。1992年はカブスでの受賞だったが、1993年からブレーブスへ移籍し、3年連続で両リーグ1位の防御率をマーク。特に1994年は防御率1.56、1995年は防御率1.63と素晴らしい成績を残した。4年連続受賞はマダックスとジョンソンのみが成し遂げた快挙である。
カールトンは1972年、1977年、1980年、1982年と4度の受賞。すべてフィリーズ時代であり、1972年は投手三冠を獲得した。1977年は最多勝、1980年は最多勝と最多奪三振の二冠、1982年も37歳にして最多勝と最多奪三振の二冠に輝いている。
サイ・ヤング賞を複数回受賞した21人の投手は以下の通り。
7回:ロジャー・クレメンス
5回:ランディ・ジョンソン
4回:グレッグ・マダックス、スティーブ・カールトン3回:マックス・シャーザー、クレイトン・カーショウ、ペドロ・マルティネス
ジム・パーマー、トム・シーバー、サンディ・コーファックス2回:ジェイコブ・デグロム、ジャスティン・バーランダー、コリー・クルーバ
ロイ・ハラデイ、ティム・リンスカム、ヨハン・サンタナ、トム・グラビン
ブレット・セイバーヘイゲン、ゲイロード・ペリー、ボブ・ギブソン
デニー・マクレーン
大谷翔平選手は2023年4月24日現在の投手成績です。
3勝0敗(5位)、防御率0.64(1位)、奪三振38(4位)
防御率1点未満は3人しかいません。圧倒的なパフォーマンスです。今年はサイヤング賞、防御率、ホームラン王、ハンクアーロン賞とMVPを獲っていただきたいですね。
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